|ニュース一時預かり病後児保育ほっと れもんてぃフォトギャラリーアクセス
         *こちらのリンクボタンからは、あゆのこ保育園のホームページに移動します。


2009年12月1日火曜日

「みんなちがって みんないい」

皆様の育児の参考にしていただけたらと、『育児のヒント』を記載 しています。
今回は、湘北短期大学保育学科長 大野惠美教授です。

**************************************


 日に日に秋は深まり、私達に沢山の豊かさを与えてくれる季節を味わうこの頃です。
学生達からも確かな成長の実りを感じる時ですが、一人一人みんなちがって、みんな素敵で、何と もユニークで不揃いな存在に苦笑しながらも楽しく学びを重ねています。
 この学生達、小さい時は一体どんな性格だったのでしょう。今も昔も(学生達にとってはほんの少 し前の昔ですが・・・)性格は変わっていないのでしょうか。学生との雑談をちょっとご紹介しましょう。 ☆とても大人なしくて、人見知りをする子だった。一人で絵を書いたり、アニメを見ていた。今は人前 に出るのは恥ずかしいけれど、友達とよくおしゃべりをする。☆元気いっぱいの悪戯で、遊んでいて よく怪我をした。大きな声で喋るので煩がられた。今も元気でやっぱり煩いと言われる。☆お母さん に甘えてばかりいて、親と離れると大泣きだった。決まった友達とだけ遊んだ。年齢を重ねるごとに 色々な子と関わるようになったが、人前ではすごく緊張する。☆生き物が大好きだった。友達にすぐ 手を出してしまう落ち着きのない子だった。今は前より落ち着いて、周りの人を考えるようになった。 ☆裸足で遊び回ったり、素手で虫を捕まえるお転婆だった。明るい性格はそのまま・・・少し女の子ら しくなった。

 思い出話しは尽きません。“三つ子の魂百までも”という諺がありますが、生まれながらに備わった 気質というものは幾つになっても潜在し、一つの要素として人を形成しているのかもしれません。し かし、ずっと泣き虫だったり、人と話せなかったり、落ち着きがないままということはないようですね。 成長の段階で、いえ生きている限り、人には色々な出会いがあり、言葉に触れ、切磋琢磨される中 で学んでいきます。又、憧れの存在や目標が定まった時は、自らがこうありたいと描くことで人格は彩り豊かに織り成されていきます。性格という本来の気質は、各々が授かった特別なものです。一粒の 種と同じようにどのような花を咲かせ、緑を湛えていくかわかりません。気長に忍耐強く見守りながら、 愛情をいっぱいに注ぎ、花の咲くのを待つことはとても楽しい幸せな時間です。
 
以前、アメリカの西海岸で勉強していた時のことを思いだしました。私の数倍もある J 先生は、いつも 満面の笑顔で、出来ても出来なくても「good」「good girl」を連発してくださいました。その度に素敵な 自分に出会えました。「褒めることは心を育てる魔法の力...」持ち前の性格にきっと磨きがかかること でしょう。さあ、学生達も褒め称えてまいりましょう。いつかきっと、保育の現場のあちらこちらで優しい 花が咲くことを願って・・・  



湘北北短期大学 教授 大野 惠美