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2009年12月1日火曜日

『ねぇ だっこして』


作:竹下文子 絵:田中清代
(金の星社2004年) 



 大好きなお母さんに赤ちゃんが生まれ、そのお母さんと赤ちゃんを見つめる猫の視点から描かれた絵本です。本当は抱っこしてほしい気持ち、そ れを懸命に我慢しようとするけなげさが伝わってきます・・・。子どもはいく つになっても抱っこが大好きです。子どもにとって何より安心できる、素敵 で優しい場所だからです。もう何歳だから、と言わずにうんといっぱい抱き しめてあげることで、自己肯定感を高め、次に踏み出せる力を蓄えることが できるのです。
 そして、抱っこは子どもだけでなく、大人の心も穏やかにしてくれます。 大人になっても、「抱っこされたい」(=そのままの自分を丸ごと受け止めて もらいたい、包み込まれていたい、安心していたいというような気持ちにも 置き換えることができると思います)という気持ちが実はどこかにあるのでは ないでしょうか。母親となって「○○ちゃんのお母さん」と呼ばれることが増 え、毎日、母・妻・嫁として、また社会の一員として、様々な顔をもって頑張 っている時、頑張りすぎてしまって本当の自分が分からなくなってしまうこと もあるかもしれません。「こんなに毎日頑張ってるのに」「誰かに認めて欲し い」「えらいね、頑張ってるねって言って欲しい」と、子どものようにふと甘え たい気持ちになることもあるかもしれません。そういう時に、思い切って子ど もに「ギュッ」としてもらったり、「いいこいいこ」してもらってみると、子どもの ぬくもりややわらかさ、においにふと癒されることがあります。それは日々の 育児の大変さや苦労をねぎらってくれる、子どもからお母さんへの最高の ごほうびなのではないでしょうか。時にはそうやって、大人から子どもに抱 っこしてもらうこと、甘えてみることをおすすめします。抱っこはそんな魔法 のような力を秘めています。



ほっと れもんてぃ保育士 齋藤麻美