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2010年8月1日日曜日

「子どものケンカに」

  皆様の育児の参考にしていただけたらと、『育児のヒント』を記載しています。 
  今回は、湘北短期大学保育学科准教授 高木友子先生です。


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 ある幼稚園でのできごとです。保護者参加の保育の日でした。年長クラスの男の子 2 人の間で、 手の出るケンカが始まってしまいました。すると、片方の子のお母さんが「何するの!?」とすごい 剣幕で、自分の子をかばい、相手の子をにらみつけたのでした。

 その場を収めるのに苦労した先生からこのお話を聞いて考えてしまいました。自分の子どもが傷 つけられるのを見て、平静でいられないのは親として当たり前かもしれません。でも、けっして一方 的ではなかったケンカで、その自分の子どもと同い年の、同じクラスのお友だちを、大人がにらみ つけるというのは何だかなあ、と思いませんか?

 ほっとれもんてぃの読者のお子さんたちも段々にお友だちとケンカしたり、手を出してしまったりと いうことが増えてきているのではないでしょうか?ケガをしてもさせても辛いですし、ささいなケンカ でも重なるとやはり気が重いものです。

 ケンカを防ぐ確実な方法がひとつだけあります。「お友だちと遊ばないこと」です。逆に言えば、幼 い子どもたち同士が遊ぶとき、ケンカはつきものです。「仲が良いほどケンカする」と言いますが、ケ ンカをする子は、お友だちと遊ぶのが好きな子です。それから、ケンカは悪いことばかりではありま せん。お友だちがどう思っているのか、どうやったら自分の気持がお友だちに伝わるのか考えるき っかけが得られるのです。

 幼稚園入園前の小さいお友だちは、かみついたり、たたいてしまったりということがよくあります。 これは、自己主張が強くなってきているのに、それを表現するほどの言葉の力がまだないためで す。おしゃべりが上手になるにつれ、落ち着いてきます。

 未就園のお子さんたちは自分たちでケンカを解決する力もほとんどありません。ですから、大人が間 に入って、双方の気持を受け止め、伝えてあげてください。基本的に子どものケンカはお互い様なの ですが、こちらが手を出してしまったり、きっかけを作ってしまったかな、というときは、お母さんだけで なく、お子さんからも「ごめんなさい。」ができるようにがんばってみましょう。小さいお子さんにとって「ご めんなさい」をすることは簡単なことではありません。でも、大人から繰り返し働きかけられることで身に つけられます。 

 それから、お子さんのお友だちを、お母さんも好きになってください。温かい目で見られるようになり ます。そういう好意はお友だちやそのお母さんにも伝わります。自分の子どもを好きになってもらって 悪い気はしませんよね?そうすると、いつの間にかお友だちのお母さんの目も温かくなっていきます。 

 高木 友子