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2010年10月1日金曜日

『どうすればいいのかな?』


作:渡辺茂男 絵:大友康夫
(福音館書店1977年) 



 主人公のくまくんが、おでかけをする為に自分で服を着ようとしま すが、なかなか上手く出来ません。“しゃつをはいたら どうなる?” “ぱんつをきたら どうなる?” “どうしたらいいのかな?” と、くまくんが ひとつひとつ試しながら考えていく姿には、「こういうことって、あ る!」と大人も子どもも思わず頷いてしまいます。
 子どもにとって、今まで出来なかったことが自分の力で出来るように なることは、とても嬉しいことです。“自分でやってみたい!”という気 持ちを持てた時が自立への第一歩。自分で!という意志を示した 時、それは子どもの成長の証しであり、とても喜ばしいことなのです。 でも、ああでもない、こうでもないと、一つのことを繰り返している子ど もの姿を見ていると、イライラしてしまったり、つい“こうしたらいいの に...”と手を差し伸べたくなってしまうものですよね。大人から見ると 遊んだり、ふざけたりしているように見えてしまうこともあるかもしれま せん。ですが、子どもは時には癇癪を起しながら、また時には楽しみ ながら試行錯誤を繰り返していくことで学んでいるのです。
 単純な言葉の繰り返しで進んでいくお話ですが、主人公のくまくん の姿からはそんな子どもの心の動きもよく伝わってきます。時には一 歩下がって見守ってみませんか。 子どもの姿を丸ごと楽しんでしま うことの大切さに気付かせてくれる、そんな素敵な絵本です。 



ほっとれもんてぃ保育士 小島真由美