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2010年12月1日水曜日

『っぽい』


作・絵:ピーター・レイノルズ 
訳:なかがわちひろ(主婦の友社) 



 主人公の男の子、ラモンは絵を描くことが大好き。でも、あ る日「ぜんぜん にてないじゃん!」と笑われてしまったことをき っかけに“ほんもの そっくりに かかなくちゃ...”ということばか りが気になり、やがて描くことができなくなってしまいます。
 絵本を開くとカバーの内側に書かれているのが、“「じょうず」にできるって、そんなに大切?”という問いかけの一言。 “上手・下手、出来る・出来ない...”人は皆、成長していく過程 の中で少なからず評価されることを経験していきます。でも、 “こうでなくちゃ”という固定観念や価値観にとらわれて身動き が取れなくなってしまうよりも、自分のまわりの世界を全身で感 じ、まるごと楽しむ...それが出来ることがどんなに素敵なこと か!そしてそんな経験をすることがどれだけ心に潤いを与え てくれることか!ということをこの絵本は教えてくれます。
 子どもの自由な発想は時に私達大人が思いもよらないよう なものを生み出し驚かしてくれます。子どもが自分の世界と向 き合い夢中になっているとき、いつもと少し見方を変えてみる とそれまで気付かなかった一面やその子が持つ輝き(個性)の 新たな発見が出来るかもしれません。
 人は皆、違うからこそ素晴しい!自分らしさを十分に楽しめ る、そんな時間を持つことが子どもにとっても大人にとっても 大切なことだということに気付かせてくれるそんな素敵な絵本 です。 


ほっと れもんてぃ保育士 小島真由美