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2011年2月1日火曜日

『しりたがりやの ふくろうぼうや』


 作:マイク・サラ― 絵:デービッド・ビースナ―
 訳:せな あいこ (評論社1992年) 



 子どもは好奇心旺盛です。子育てをしていく中で「あれ は何?」「どうして?」「なんで?」と次々に疑問を投げか けられるという経験をされたことがある方も多くいるの
ではないでしょうか。この絵本にはそんな知りたがりの時期にあるふくろ うの坊やと、母さんふくろうの姿が描かれています。“おそらには、どれく らい おほしさまがあるの?”“おそらは どれくらい たかいの?”と次々 に尋ねてくる坊や。そして坊やが疑問をぶつけてくる度に“かぞえてごら ん。”“たしかめてごらん。”と、その都度自分で確かめてみるようにと母さ んふくろうは導き、見守っていくのです。
 そんな母さんふくろうの姿からは子どもの疑問に答えてあげることだけ ではなく、時には自分で答えを見つけ出せるようにとちょっと導いてあげ ることの大切さや、子どもが自ら答えを導き出そうとしている時にはどっ しりと構えて見守ることも大切なことなのだということに気付かせてくれま す。 小さな子どもにとって、周りにある世界は大人が思っている以上に 不思議に感じることでいっぱいなことでしょう。ふくろう坊やのように知り たがりの時期になったら次々に疑問をぶつけてくるわが子にちょっと戸 惑ってしまうこともあるかもしれませんが、そんな時には子どもの目線に 立ってみると、子どもが感じている世界に少し近づくことが出来るかも知 れませんね。そして子どもが様々な疑問を投げかけてくるようになった ら、この子は今、自ら学ぼうとしているのだとその成長を喜び、今度はど んな疑問をぶつけてくるのだろうかと一緒に楽しんでしまいましょう。
 このふくろうの親子のやりとりからは “お母さん大好き!”という坊や の気持ちと母さんふくろうの包み込むような愛情とが感じられます。読む 人の心がじんわりと暖かくなる絵本です。 



ほっと れもんてぃ保育士 小島真由美