中秋の名月と呼ばれる十五夜の月は一年中で一番美し
いといわれます。古くから宮中ではこの日に月見の宴が催
されました。庶民の間では昔は月は農業をはじめとする生
活に深く係わっていたので、月を神話化した信仰の対象と
しての行事でもありました。
月見飾りで代表的なものに団子があります。十五夜
(9/12)には十五個、十三夜(10/9)には十三個、丸い形の
団子を三宝などに盛って供えるところが多いですが、その
形や数は地域によって様々です。また、秋の七草(萩・すすき・撫子・葛・女郎花(おみなえし)・藤 袴(ふじばかま)・桔梗)やお神酒、秋に収穫される野菜や果物を一緒に供えるところも多く、十五夜を
『芋名月』、十三夜を『豆名月』、と呼ぶ地方もあります。
月見をしながら自然に感謝する日本人の心はこうして昔
から今に伝わっています。十五夜にはお子様と一緒に団
子を作ったり、月を眺めたりして風情を楽しまれるのも素敵
ですね。
(参考:年中行事・記念日から引ける 子どもに伝えたい食育歳時記)