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2013年10月1日火曜日

笑顔でお子さんと向き合えたらいいですね

皆様の育児の参考にしていただけたらと、『育児のヒント』を記載しています。 今回は、荻野にある馬嶋医院医院長 馬嶋順子先生です。


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私は、厚木で小児科・内科を開業し20数年になります。最近気になる事の1つに、笑顔で楽しそうなお子さんが少ない事です。初めて診療所に来た時や病気で具合の悪い時に、笑顔は出ないと思うのですが、乳児健診や、鼻水や咳など風邪の時などでも、にこにこ笑顔よりは、少し表情が少ない、真面目な顔つきのお子さんがほとんどです。真面目な顔つきのお子さんのお母様は、皆、真面目な顔つきです。たまににこにこ笑顔のお子さんが見えますが、にこにこ笑顔のお子さんのお母様は、皆にこにこ笑顔で楽しそうです。にこにこ笑顔のお母様にお聞きすると「子育てが楽しい」とおっしゃいます。

子育ては大変な事が多いし、仕事に、家事に、育児に追われ、子育て真っ最中は、余裕がない時期だと思います。言う事を聞かないと思っても、少し距離を離して見ると、自律心が芽生え、お子さんが自分でやろうとしている姿が見えてくるかもしれません。昨日までできなかった事ができるようになっている発見が沢山あると思います。子育て中のお母様たちは、一生懸命子育てをしていて、少し肩に力が入りすぎているように感じます。もっと肩の力を抜いて、余裕を持って日々を過ごせたらいいのかなと思います。以前、診療所で子育てのセミナーを行っていた時、臨床心理士はよく「子育てはいい加減が良い加減」と言っていました。家事も仕事も育児も完璧にやって過ごすより、少し手を抜いてお子さんと笑顔で向き合う事の方が、お子さんも安心して過ごせると思います。お母さんが笑顔で話しかけてくれたら、笑顔で話を聞いてくれたらお子さんたちはどんなに安心するでしょうか。どんなに嬉しいでしょうか。その安心感から人を信じる気持ち、自分を信じる気持ち、人への思いやりも芽生えてきます。
 
 お母様のストレスがたまると、お子さんを叱る事が多くなってしまいます。お母様のイライラが多い時、叱る事が多くなっている時は、お母様が少し疲れている時だと思います。ゆとりを取り戻せるといいです ね。例えば次の様な事をやってみてはどうでしょうか?{○70%できれば上出来だと思う。○待てる事は焦らず待つ。○人の助けを多く借りる。○好きな事、自信のある事を大切にする。○自分自身のためにも時間やお金を使う。○1日1回は心からリラックスをする。○「べきである」「ねばならない」をやめる。○他人の言葉に振り回されない。○子どもの生きる力を信じる。○「親が子どもと関われる時期は短い」ことを認識する。○他のお子さんと比べない。}

それでも、ストレスがたまったり、上手く発散できない事があると思います。その様な時は、周囲の人たちや友人、支援センターや保育園の一時保育を利用したり、保育園に通っている場合は保育士さんなどに相談するなどしてストレスを少しでも解消する事をお勧めします。最近は、社会の子育て支援の資源が少しずつ増えてきたので、それを有効に活用する事をお勧めします。お母様のストレスが少しでも解消されて、お子さんと向き合えるといいですね。

 ご存知の方はあまり多くないかもしれませんが、昨年1225日に「厚木子ども育成条例」が公布されました。その基本理念の一節に「子どもが元気で心豊かに成長することができ、保護者が子育てに伴う誇りと喜びを実感できる環境づくりには、関係者との連携及び協力が重要であるという認識の下に、地域社会が子ども及びその家族を包み込む大きな家族となれるよう配慮すること。」とあります。子どもが子どもらしくのびのび育つ事が出来るよう、お子さんを守るために我々大人がもっと努力しなければならないし、地域社会が子どもを持つ家族を包み込む大きな家族になって、笑顔のお母様とお子さんが増える事が必要だと考えています。市や地域の方々は、子育て支援の取り組みを様々始めています。そんな地域に少し参加してみてはどうでしょうか?子育て中のお母様たちが地域に支えられ、安心して子育てできると感じていただけたら嬉しいです。

馬嶋順子

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