出来るようになったことが楽しくて繰り返しているのであれば、投げても大丈夫な物(ボールや新聞紙を丸めた物など)や場所を用意し、十分に楽しめるようにすることもひとつの方法です。固いものなど、危ないものを投げようとした時には、投げる前に「優しくね。そっと置いてね。」と伝えたり、投げてしまった時には「危ないよ」「お友達に当たったら痛いよ」などと伝えていくと良いでしょう。食べ物を投げてしまった場合は「おいしいよ。モグモグって食べて欲しいな(食べてくれたら嬉しいな)」とお父さん、お母さんの気持ちを伝えたり、「ママ(パパ)も一緒に食べよう!」と同じものを一緒に食べる楽しさに気持ちが向くようにしてみましょう。
投げた時に、お父さん、お母さんがいつもと違った反応をすると、その反応が楽しくて、遊んでもらっていると勘違いして投げてしまう場合もあります。これは“投げる”という行為だけでなく、他の行為にも当てはまります。まだ善いこと、悪いことの判断ができない時期ですから、お父さん、お母さんの反応でお子さんは判断しているのです。お父さん、お母さんの反応によっては、褒められていると感じたり、お父さん、お母さんが喜んでくれていると思ってしまい、繰り返し投げてしまっている場合もあるのです。ですから、過度に大きな声を出さずに、お子さんにもわかるように“投げる物ではない“ということを、その都度、根気強く真剣に教えてあげましょう。何度も繰り返し伝えていくことで、少しずつ“これは投げるものではない”といことが伝わっていきます。
参考:加部一彦、佐々木 聰子監修(2008)『Q&Aですっきり!育児のお悩み解決BOOK』NHK出版